2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

欠落

雨上がりの新宿の 水溜りの青空 行き交う人に踏まれて 光って 人はビルに吸い込まれ 街に働かされて 考えることを忘れ 笑って 気づいていますか 光と翳りは 移ろうものだから open your mind いつからか私は 明日に期待するのをやめて さよなら誰のための私 …

コントラスト

祈りのピアノ 静寂の月夜 アイスグラス 雫をまとい 乾杯の余韻に 浸ってた 喧騒からの静寂 雲間からの光 満員電車 空へと抜け出せ 心は青空にさらして 太陽の匂いがするまで 残酷 冷徹 無理解 その上で 一握りの希望が煌めいている コントラスト

愛は旅をする

心の色が明るくなって 微笑みが生まれた うまくいかない体が じれったくて 大きな声を出した 抱き上げられる安心と ひとりぼっちの不安 君は存在している でもまだ君を知らない ずっと君のそばにいる でも君は僕が誰か知らない 僕の名前は安心 ときどき喜び …

自己

慰めが何になるというのだ いっときの癒しでしかない 無責任 怠惰 自己憐憫 蹲っていて何の役に立つのだ 自己を正当化し 相手の気持ちを理解できない 責める方 責められる方 本当はお互い様なのである わたしは正当か 特別か わたしは加害者か 被害者か 足は…

不明瞭な命

救いたい 助けたい 言葉は若干の甘みを含み 停止した体は壊れているが 命だけが再開される それをコントロールしてると 勘違いしながら 自分は誰かを助けていると そう願っている わたしは誰も救っていない むしろ自分さえ助からない しくみやルールを 身に…

ライフ

失うじゅんびはできているか

月夜

新宿のビル群の上を 月の光をすかしながら 薄雲がすべっていくのを見た 昨日 網戸越しの風に吹かれ 見上げた月と同じ月か いま 月と見つめあっている そんな誰かが ぼく以外にいるだろうか 友だちや家族 大切な人たちは 眠れているだろうか 布団は太陽の匂い…

失う道程

人生は失っていく旅だ 大切なものを失っていく それは隣の誰か それは健康 それは自分自身 必ず死を迎える私たち 失うことははじめから決まっている 大切なものが増える度 大切だと分かる度 その恐怖は増していく 人生は気づいていく旅だ なんでもないことが…

医療

口から管をいれ 肺を自動で膨らませて 鼻から管をいれ 胃に液体を注いで 薬を使って 心臓を動かしたり 眠らせたり 人に体をいじくりまわされ 煙たがられて面倒がられて 誰にも心配されず 手足を縛られ 糞尿を撒き散らす わたしのやっていることはなんだろう …

怖い

まわりの反応に敏感に応える 自分が苦しくないように そればかりを考えている 怒られない言い方で 嫌われないよう謝って 業務が立て込んで頭が真っ白 怖い 怖い 怖い そればかり 病にある人 その人を放置し 自分が終わらせたい業務をこなし 先輩の立場で言葉…

先輩看護師

「余計なことしなくていいから手順だけ教えて」の言葉を受けて、おれは嫌な気持ちになった。それはどこかでおれのやっていることは余計なことであると言われた気がしたからだ。さらにおれ自身も余計なことかもしれないと思っているからだ。 おれへの信用のな…

死ぬことがわかったら

花の寿命 命の長さ 生きるということ 私は 生きているだろうか もう生きることはできなくなった 若い魂 死にゆく身体 永遠の魂 家族には別れが訪れる 心の準備とは 毎日の中で気持ちを 伝えてきたかどうかだ 言葉はいつも言い足りない ぬくもりは忘れたくな…

卑怯

僕は話しかける 人懐っこく ほめられるために 好かれるために 笑顔を返してほしくて 受け入れてる 認められてる そう感じたいから 僕は話しかける 笑顔を向ける おどけてみせる 全ては自分をわかってほしい そのために 人に優しくする 自己憐憫から かわいそ…