喜び

苦しみってやつが

やってくると

逃げられない

もうやるしかない

 

生きるしかない

 

きっと人は

その時その時

どんな嵐の中でも

本当は生きたくて

もがき苦しむ

大切な人や

大切な物を

失うようなことは

この人生ってやつでは

必ず起こる

 

わかっているのに

見て見ぬ振りして

刹那に生きる

 

喜びはすべて束の間のこと

わかっているけれど

つつがない人生を願う

 

公園で脚を痛めたハトが

何食わぬ顔でエサを探してる

 

与えられた苦難を

苦難と認識するのはヒトだけだ

 

生きていくことに

好んで悩み

向かうべき方角を見失うのは

ヒトだけだ

 

仕事に打ちのめされている時

妻の顔や子どもの顔が

当たり前に毎日あることは見えなくなる

 

ミサイルが飛んでくれば

家族の顔があるだけがすべてになる

 

仕事をする理由も変わるだろう

お金を持つ理由や

死にたくない理由も

価値が変わるだろう

 

見えないものを

見ようとする力

目に入っているけれど

見ていない

 

このありふれた世界の

ささやかな奇跡

 

降り注ぐ太陽の光を

新緑が和らげ

憩う人々のもとに

風と共に届ける

 

人々は携帯を睨み

人生に悩み

疲れ果ててる

 

でも心の奥で知っている

喜びとは

なにかを