あくび

電線に小鳥たち 縮こまる朝に

陽だまり 猫あくび

狭い部屋から窓から

音のない風を見ていた

 

何気ない 喜び 確かめるように

洗濯物 畳む君

サビの一節をなぞるから

いつのまにか僕にうつる

 

ベランダで忘れられて

枯れ落ちた花 やっと気づく

 

今だから話したいことが

あったようなないような

そんな気がした

分かってるはずなのにまた

誤魔化してる

 

夜通しで電話をした

遠い日はまだ二人のもの

 

明日では話せないことが

あったような ないような

そんな気がした

分かってるはずなのにまた

誤魔化してる