適応

海からの風で

朝の砂漠に霧が立ち

ツユをたたえた多肉の丘で

トカゲはじっと待っていた

 

飢えや渇きを自覚するほど

潤ったことないこの地では

行きていくには十分な

恵みを私は知っていた

 

あったものがないならば

今あるもので生きるだけ

分け合うものさえないならば

せめて一緒に笑うだけ