美しい夕立

 

西の空の鮮やかな赤

労うように優しく広がる

缶コーヒーが緊張の糸ほどく

本当に辛いときに

辛いと溢せてよかった

 

永遠なんてどこにもなく

さっきまでの茜空も

夜の青さに飲まれていく

いま顔を見られたら嫌かなと

目は合わせないようにして

 

君が生まれて抱きしめた眼差し

傷つけ合うことで磨かれても

誰が君を否定できるだろう

君は君でいていいに決まっている

 

美しい夕立だった

ただ雨足を並んで見つめてた

 

永遠なんてどこにもなく

さよならを背負って生きている

誰もが傷つきながら

逃げ回りながら愛を探している

 

大切なのは君だから

立ち止まっていいんだ

君が壊れてしまうくらいなら